「忙しくてケアに行けない人たちがいるなら、自分が届けに行こう」
そんな想いからオフィストは始まりました。

2024年、まだ個人事業主で店舗運営をしていた時に、「オフィスト」という名前のサービスを立ち上げました。

その頃、店舗はそれなりに忙しく、多くの方に利用してもらっていました。
でも、正直に言えば「この先の未来」が見えていませんでした。

この仕事は好きだし、必要とされていることも感じている。

目の前のお客様の笑顔は嬉しいのに、
「この先の10年、20年をこのまま続けていいのだろうか」
そんな問いが、ずっと心の中にありました。

「頑張っている人たちにケアが届かない」

そんな中、同世代の身近な人たちが体を壊していきました。

妻は保育の仕事をしていました。子どもたちと全力で向き合いながら、家に帰れば育児と家事。
いつも一生懸命で、疲れていても、なかなか自分のケアに時間を使えませんでした。

妻には、時間があるときにケアをしてあげることもできました。

でも、妻の同僚たちは違いました。
みんな、「受けに行きたい」と言ってくれるけれど、子育て、家事、そして日々の仕事に追われる中で、自分をケアする時間なんて取れない。

そして、徐々に疲労がたまり、重くなっていく症状。

その現実に、胸が締めつけられるような思いでした。

「こんなに頑張ってる人たちにこそ、ケアを届けるべきなのに」

それまで“ケアのために来てもらう”ことが当たり前だった自分の価値観が、根本から崩れた瞬間でした。

「ケアを届けに行く」ことを仕事にしようと決めた

そこから、「働く人のためのケアを、自分から届けに行こう」と決意しました。

オフィスに出張して、短時間でも疲れをリセットできるようなサービス。
“来れないなら、こっちから行けばいい”。
それが、オフィストの原点です。

それと同時に、自分の中にあった、もう一つの大きな選択にも向き合うことになりました。

“このまま職人として、個人で技術・知識を磨き続ける人生を選ぶか”
“それとも、経営者として新しい価値を広げていくか”

正直、答えは簡単ではありませんでした。
職人の道には安定と手応えがある。誰かの不調を直接ケアできるやりがいもある。

でも、それだけでは「自分の手が届かない場所にいる人たち」を救えない。

それなら、自分の手が届かないところに「仕組み」を届ける人になろう。
そう腹をくくりました。

施術者として一人で働く自分から、
働く人を支える“場”や“人”をつくる側へと、一歩踏み出す

完全な決断に1年を要しました。
言うことがコロコロ変わる私に妻はあきれていました。

立ち上げ当初は、何から着手したらいいのか全く分からず、途方に暮れていました。
でも、ある人との出会いが、僕の背中を大きく押してくれました。

イーヤス遠藤社長との出会い

偶然読んだブログ記事がきっかけで、株式会社イーヤスの遠藤社長を知りました。

「この人の歩んでいる道」に感銘を受け、すぐに連絡を取りました。

遠藤社長は、快く話を聞いてくださり、まずこう言ってくれました。

「まずはサービスに“名前”をつけましょう。サービス名がある方が、思いが乗り、人に伝わります」

その言葉をきっかけにサービス名を考え始めました。

働く場所(オフィス)に、健康を届けるサービスにしたい。
何か響きのいい名前はないか、組み合わせはないか、そんなことを考えている中で出てきた言葉が、

「オフィス」+「ストレッチ」=オフィスト。
これが「オフィスト」という名前が生まれた瞬間でした。

オフィストの1年目は、遠藤社長から多くの事を学び実践しながら歩んできた道でした。

おそらくこの出会いがなければ、オフィストは誕生していないし、事業も早々に撤退していたと思います。

すべての働く人に、「ひと息」を届けたい

オフィスト事業を開始して、まだ軌道に乗っているとは言えないけど、
まだまだ小さな歩みだけれど、少しずつ仲間が増え、企業との契約も始まりました。

“疲れていても、ケアを受けに行く時間がない”
そんな人に、「オフィスト」という選択肢を届けたい。

店舗では救えなかった人たちに、これからは届くかもしれない。

「株式会社べんちすたーと」の「オフィスト事業」はこれからも、
一人ひとりの働く人のそばで、そっと支えるベンチのような存在でありたいと思います。